pCloud 5TB と暗号化Encryption導入レビュー!永久クラウドストレージで死ぬまで安心!?

クラウドストレージサービス『pCloud』を導入しました。

Dropbox 2TBの3年版の契約が切れるのを期にもう少し容量が欲しかったので、pCloud 5TB 生涯版(Custom Lifetime)を導入しましたので使用感をレビューします。

価格は10年続くなら5TB7万円は格安

クラウドストレージサービスといえば『Dropbox』『GoogleDrive』『OneDrive』『iCloud』などサブスクが主流です。
私は『Dropbox』の2TB 3年版をソースネクストのセール時期に購入して6年間ほど使い続けていました。
私生活で家族や購入した商品、旅行先や食べ物等をスマホで撮影することが多く、写真はもちろん動画も含めると高画質化していることもありすぐにストレージ容量は逼迫してきます。
もちろん外付けハードディスクにミラーリングで保存はしていますが、自然災害が多いこのご時世、もしもの時を考えクラウド上にも保存しておきたいし、スマホやパソコンから場所や時を選ばずに見たい時にアクセスできるので、オンラインでアクセスできるのはとても便利で、私生活から切り離すことができなくなっています。

Dropboxは速度も快適だし、安定性も高いのでとても気に入っています。
WindowsPC、iPadタブレット、iPhoneスマートフォン、MacBookとOSやデバイスが異なるところから編集するファイルはむしろデスクトップに保管するという考えはほとんどなくなっています。
ですが、Dropboxは年払いで1年あたり14,600円。(年契約で1,200円/月、月契約だと1,500円/月)
アマゾンで3年版を購入すると42,700円。6年続ければ8万円超えです。
それでいて2TBという容量はもう足りません。

楽天モバイルをサブ回線と使用していますが、楽天モバイルのオプションサービスとして楽天ドライブが容量無制限で月額1,100円という破格値でサービスを開始しました。
とても魅力的で食いつきそうだったのですが、容量無制限で長続きしたサービスを見たことはありません。
なにより、過去に容量無制限という言葉につられて痛い目をみていますのでなおさらです。

そこで目をつけたのがpCloudです。

pCloudには毎年更新のプランと、生涯プランという99年間またはアカウント所有者の生涯のいずれか短い方にわたり利用できるという買い切りプランがあります。
ストレージ容量も500GB、2TB、10TBから選べますが、今回5TBのプランも選択できました。
セール特価で$499.00USD。
円安で1ドルあたり144円の時にPayPal支払いで購入しました。

支払額は73,743円。

正直かなりの出費。
8TBクラスのSSD買える値段です。
しかし、これで死ぬまで使えるのであれば年金ではないですが、長生きするほどお得です。
この先5年、10年とこのサービスが続いていれば、5TBのクラウドストレージが年間1万円以下で使えるのだから破格値です。
正直なところ10年はもってほしいですが、それ以上は技術の進化が著しい世の中でどうなっているかはわかりません。
すくなくても6年は持ちこたえてほしいものです。

最悪消えても良いように、外付けハードディスクドライブにも並行して保存するのだけは忘れずに続けていきます。

pCloud Encryptionの暗号化の永続プラン併用でプライベートファイルを安全保管

同時に別途『pCloud Encryption』というフォルダー内のファイルを暗号化して保管できるオプションも契約しました。
価格は$150.00USDで日本円で22,577円。
ストレージと合わせて、96,320円

もうため息しかでない10万円の出費です。
先行投資を一括して行ったと思えば安いんでしょうが、やはり物理的に存在しないサービスに一括10万円の抵抗はものすごくありました。
それでも、やはりなにかあったら買うことができない思い出の画像や動画に対する保険と思えば、いたしかたないと、自分を納得させています。

pCloud Encryptionを使うことで、外部はもちろん、サーバーの管理人すらその内容を見ることができなくなります。
ユーザのプライベートキーに業界標準の4096ビット RSAを、ファイル毎、フォルダ毎のキーには256ビット AESという強固なセキュリティが施されています。
ハッカーに賞金を出してハッキングできないかという懸賞を兼ねたコンテストを過去に実施したが、誰一人としてセキュリティを突破できなかったという実績をもっています。

ただしセキュリティが強固ゆえに、暗号化されたフォルダーへのアクセスに関して、アプリの起動毎にパスワード入れなければアクセスできません。手間ではなありますが、セキュリティの担保という面では安心感があります。
通常のログインに関しては二段階認証も設定でき、セキュリティ面での安心感はとても高く感じます。

pCloudの回線速度

クラウドストレージといえば気になるのがアップロードとダウンロードの回線速度。
買い切りの大容量といってもデータ保管容量無制限ではないので、べらぼうにアップロードし続ける輩がいないのは安心。
契約時にサーバーの場所をアメリカかEUのいずれかを選べるのですが、私は距離が比較的日本に近い米国サーバーを選択しました。

Windows版のpCloudアプリに速度テストがあったので試してみました。

ダウンロード:242.22Mbps(30.28MB/s)
アップロード:309.89Mbps(38.74MB/s)
ping:152.50ms

素晴らしいデータ通信速度。
って思いますよね?
これ、単純なインターネット回線速度の計測だと思います。
実際にアップロードしてみました。

日曜日の午前10時の計測です。

通常の暗号化なしのアップロード速度

12.55MB/secとなっていますが、最速でたまに30MB/secに達しますが、4~20MB/secを行ったり来たりです。
休日の昼間は低速となりがちな気がします

暗号化ありのアップロード速度

Crypto暗号化したフォルダーへアップロードしたときの速度は1.45MB/secとなっています。
こちらも実際には最速でたまに5MB/secに達しますが、1~3MB/secを行ったり来たり程度の低速度というのが現実です。
しかし、平日の夜間だと日によってまちまちではありますが、20MB/sec前後を推移することもあります。
同時利用者数によって変わるのはクラウドサービスの宿命ですね。

正直一斉に大量アップロードをする気にはなれないですよね。

でも、基本はファイルの貯蔵庫。
10GBを超えるようなファイルのアップロードは導入当初ぐらいですね。
現在2TBまで移行しましたが、骨の折れる作業です。
これがpCloud Encryptionの暗号化を使うともう休日に1日作業を繰り返す感じになります。

Dropbpxからのデータ移管が超絶楽!

今回Dropbox 2TBのサービスを解約するので、当然そこに保管しているデータの移行作業が必要です。
pCloudにはこういったシチュエーションを想定して、データバックアップ連携できる機能が備わっています。
インターネットブラウザでpCloudのマイページにアクセスして、メニューの[バックアップ]-[Third-party]をクリック。
バックアップしたいサービスの開始ボタンをクリックすると各サービスへのログイン画面が表示されるので、Dropboxならそのアカウントでログインしてバックアップを開始するとデータの移行が始まります。
Windowsならエクスプローラーで「pCloud Drive」というドライブが自動でマウントされます。
その中の「Backups」フォルダ内にクラウドストレージサービスごとのフォルダが自動作成され、そこにデータが保管されます。

Dropboxには1.7TB保管されていましたが、完了までに丸3日間かかりました。
バックアップは30日に1回しかできないので注意が必要です。
あわせて、データ移行は暗号化されていない通常フォルダに行われます。
通常フォルダーと暗号化フォルダーの間でファイルやフォルダーの移動やコピーはできません。
つまり、暗号化して保管したいプライベートな情報漏洩に慎重なファイルが多い私は、結局多くのファイルをデスクトップに一旦コピーして、そこから暗号化フォルダーにコピーする羽目となりました。
使用上仕方ないんでしょうけど、結構な手間となりました。

便利なバックアップやファイル共有

pCloudにはクラウドストレージに欲しい機能のほとんどが揃っています。
例えば特定ファイルのみを特定ユーザーと共有させる機能。
自動的にパソコンのデスクトップやドキュメントフォルダー、スマホのカメラで撮影した画像や動画ファイルのアップロードなど、自動的にバックアップが取れる機能も手堅くおさえられています。
そして、いちいちダウンロードしなくても自動でファイルのダウンロードと同期がされるオフラインアクセス等、Dropboxにある機能は一通り揃っているんじゃないでしょうか。

まとめ

pCloudを1週間使っての感想。
クラウドストレージサービスとしては導入する価値あり。
アップロードの速度はそこそこですが、頻繁にGB単位のファイルを出し入れするのでなければ問題ない実用性のある範囲だと思います。
ダウンロードも画像や200MB前後の動画とかならストレスなく閲覧可能。MP4動画ならブラウザでストリーミング再生ができるので便利。
Dropboxと違っていちいちダウンロードされないので、端末側にいちいちダウンロードされたデータの削除する手間もなく、ストレージ容量の節約にも貢献してくれます。
「生涯」のライセンス契約内容である「99年間またはアカウント所有者の生涯のいずれか短い方」と定義されているので100年以上生きれば再契約となるわけですが、どう考えても私の人生はそのまえに終わりますので、事実上5TBが一生使える計算となります。

運営会社はスイスに拠点を置き、すでに10年以上サービスを継続してきている実績があるので、すぐにサービス終了となる可能性は2000万ユーザーを抱えているほどということもあり、なくなることはないと思っています。
こればかりは自己責任ですし、数年先は誰も予想できないので絶対はないですけど。
加えて日本のオフィシャルパートナーの「ノイテックス有限会社」を通じて一般社団法人 日本クラウド産業協会(ASPIC)による「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の認定も取得済みということから、そこらへんの駆け出しベンチャーのようなどこの馬の骨ともわからない奴に大事なデータは預けられん!ということはなさそうです。

Webページや専用アプリは日本語化されていて、中華製アプリによくある怪しい日本語もなく、安心して日本語でサービスを利用できます。

今回5TBで契約していますが、500GBや2TBという低容量で比較的お試ししやすい価格のプランもあります。もちろん10TBプランも選択できますが、ストレージ容量は後から追加をしてくことができ、最大で17.5TBまで拡張できるようになっているので、リスクと金額を天秤にかけて、許容できる範囲のプランを選択すると良いと思います。

pCloudは無料アカウントでも3GBのストレージを利用できます。
ファイルのアップロードやアプリのダウンロード等を使うと次第10GBまでストレージ容量を拡張できます。
これらの無料ストレージを利用して、実際に通信速度や機能を試してから、本契約するか考えることをおすすめします。

オンライン上の外部ストレージサーバーを保管庫として利用したい方にはおすすめできると思います。

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